補助事業番号  2020-173
補助事業名    カメラワークを考慮した次世代型広角中心窩レン ズの開発 補助事業
補助事業者名   芝浦工業大学・清水創太

 

1 研究の概要
広角中心窩レンズは,視 野内で拡大率を急激に変化させ,人間や猛禽類の眼のように「広い視野」と「高倍率」を同時に実現する光学系である.従来,レンズには高倍率を もつが視野の狭い望遠レンズ,あるいは広い視野をもつが倍率の低い広角レンズのいずれかしか存在しなかった.観測対象が遠方にあって激し く動 き回る場合に,望遠レンズは視野の狭さゆえにしばしば対象を見失い,広角レンズは倍率が不十分で詳細な観測が出来ないという問題が生じること が容易に想像できる.広角中心窩レンズはこのような問題を解決するために考案され,捉え逃しなく視野中心部分の高倍率の領域で詳細な観測 を行 うことが出来る.申請者が2017年度に開発した300万画素を超える高画素撮像素子用広角中心窩レンズは非常に高い光学性能を有するが, 樹脂 製の物体側第1レンズの第1面が大きく鏡胴から飛び出した形状であった.広角中心窩レンズはその特長を最大限に活かすため,人間の眼球運動の ようにモーター等を用いて素早いカメラワークを行う必要があるため,このような形状はカメラワークの際に何かにぶつかって破損してしまう 危険 性が非常に高い.本研究では,第1レンズ第1面が鏡胴内に納まるような飛び出し量を大きく抑えた激しいカメラワークに耐え得る次世代型高画素 撮像素子対応広角中心窩レンズの開発に取り組む.


 

(1)カメラワークを考慮した次世代型広角中心窩レンズの開発

以下に実施した内容を示す.

1.     試作光学系の目標仕様を決定した

2.     目標仕様に基づき光学設計をスタートし6月末までに完了 した.

3.     機構設計を7月下旬に完了した.

4.     9月下旬に試作機を完成させた.

5.     各種フィールドテストやMTF測定による光学 性能評価を行った.

6.     研究成果発表用パンフレット100部作製した.




図1 開発したレンズ試作機の写真


図2  組レンズ 構成


図3 入力画像


図4 視野 中心部分で高解像度


図5  水平画角100度 の広い視野

  本事業は2020年度公益財団法人JKAの補助事業(研究補助)により実施されています.

Last Update 2021.3.31